犬のしつけ間違い事例|犬と飼い主の間によくある誤解

人間と犬は、異なる動物の中でももっとも親しい関係が築ける間柄だと思います。でも、犬は人間とは違って言葉を話すことができません。そのため、飼い主の気が付かないうちにお互いの間に誤解が生じているケースがあります。

ここでは、犬を飼っているときに起こりがちな人間と犬との認識のズレのよくあるケースについてご紹介します。

間違った場所で排泄、場所を叱ったつもりなのに・・・

飼い主「コラ、こんなところでオシッコしちゃダメでしょ!」

犬「オシッコしたら飼い主に叱られた・・・。
今度は飼い主さんの見えないところでオシッコしよう」

これは間違った場所で排泄をしてしまったことを叱られた犬が「排泄を叱られた」と勘違いしてしまうケースです。犬には「間違った場所だから」という意味は伝わりません。

だから、叱っても仕方ないのですが、これってついやってしまいがちですよね。トイレのしつけをするときは、間違った場所での排泄を叱るのではなく、正しい場所でできたことを褒めてあげるという形で対応すると良いですね。

無駄吠えを叱ったつもりが、褒められた?

犬「ワンワン!ワンッ!ワンワン!」

飼い主「うるさいから静かになさい」(といって犬に近づく)

犬「ヤッター!飼い主さんが僕に関心を示してくれた。
吠えると飼い主さんが喜んでくれるからもっと吠えよう!」

犬にとって飼い主が「注目する・関心を示す・近くにいる」ということは飼い主さんからの「ごほうび」と同意です。叱っているつもりでも、優しい言い方だったり、高い声で話しかけていたり、犬に近づくなどをしていると、犬にとっては「褒めてくれた」のと同じことなのです。

犬の問題行動をやめさせたいときは犬に対して無関心になり「無視する・距離をおく」ことが一番効果的と言われています。そして、無駄吠えであれば、それが止んだ瞬間に褒めてあげることで「静かにすると褒められる」を定着させるようにしましょう。

何で叱られたの??

飼い主「コラ!さっきまでテーブルにあったお菓子、食べたでしょ!!」

犬「えっ!急に叱られた??
とにかく飼い主さん怒っているから、なだめないと!」

犬の記憶は2~3秒と言われています。数分前に起こしたことを叱っても犬にとっては叱られていることとの因果関係が分かりません。犬の行動を叱るときは、問題行動を起こしてから1秒以内が効果的です。

「手の平」怖い、ガブッ!

犬が悪いことをしたときに、つい手の平で叩いてしまう。これをやってしまうと、犬は「手の平=攻撃されるもの」と認識してしまいます。これが定着してしまうとトラブルの原因になります。

例えば、小さい子どもが犬をなでてあげよう思って犬に手を差し伸べたときに「ガブッ」とやられてしまうケースは、飼い主が普段、手の平で叩いて叱っていたことが原因だったりします。

犬からしてみれば「手の平=武器」だと思っているので、相手が「なでよう」と思っていたとしても、犬にとっては「攻撃」なのです。結果として防衛本能で噛み付いてしまうのです。飼い主が与えた体罰は、他の人への攻撃という形で負の連鎖を起こしてしまうので、百害あって一利なしです。

名前を呼ばれた!パニック!!

あるときは、
飼い主「モコ、お利口さんだね~(嬉)」

またあるときは、
飼い主「モコ、ダメでしょ!!(怒)」

こんな形で「名前」を呼んで、褒めたり・叱ったりしていると、犬にとっては、「名前=褒めてくれる合図」なのか「名前=叱られる合図」なのか分からず、混乱してしまいます。

そのうち、名前を呼んでも叱られるのか褒められるのか分からず、飼い主に近づくことを躊躇するようになってしまいます。叱るときは、名前を呼ぶのではなく、「コラ!」とか「ダメ!」みたいな形が良いですね。

犬には「子ども」も「大人」もない

飼い主「コラ!もう大きくなったんだから、ベッドに上がっちゃダメ!」

犬「今まではベッドに上がったら飼い主さん喜んでくれたのに。突然、叱られるようになっちゃった・・・」

子犬のうちは可愛いという理由で許していた問題行動を、大人になってから叱るというのはNGです。ダメなものは子犬のうちでも一貫して「ダメ」というルールを通さないと、途中から態度を変えるのは犬には負担になります。

飼い主の「今回だけだよ」は毎回OKということ

犬「飼い主さんが食事中だ。
しつこくおやつをねだると、ご褒美がもらえるんだよね」

食事中、食べ物をねだる犬に「しょうがないな~、今回だけだよ~」といっておやつを与えていませんか?犬には「今回だけ」の意味が分かりませんので、「ねだればおやつがもらえる」ということを意味しているのです。

「うちでは、食事中に犬におやつをあげるのOK」と決めている場合は良いですが、問題行動に対して一度でも例外を与えてしまうと毎回、毎回、同じ行動を繰り返すきっかけになりますので、気をつけましょう。

おわりに

あなたは、いくつくらい当てはまりましたか? 犬が何をどう認識しているのかを知らないと、人間を相手にしているような感覚でついやってしまいがちなことって結構ありますね。飼い主として、犬の気持ちも理解できるように、こういう勉強をすることも大事だなと思いました。